2023年ステージセッティング備忘録

2018年から毎年恒例となりましたが、2023年のステージ足元を備忘録として記録しようと思います。2022年の4月頃から、サポート現場ではギタープロセッサー(シミュレーター)による完全LINEシステムとなっており、少々代わり映えしませんがご容赦ください。

 

まずは4/8に横浜BayHallで開催された声優・山崎はるかさんのライブにギター&バンマスで出演した際のセッティング。前年から引き続きLINE6のHelix LTがメインとなり、KORGのステレオVolペダルXVP-20で最終段をコントロールしています。全てのスイッチングはマニピュレーター(通称マニピ)から送られてくるMIDI信号で制御する形ですが、そのMIDI信号は小節や拍単位で細かく自分自身で作成し、それをマニピに渡してシーケンスと同時に流してもらっています。つまり曲中に自分の足で音色を切り替えることはありません。ギターソロになれば自動的にソロの音色になりますし、ワウペダルを踏む曲でさえ、自分が描いた動作で自動的にワウがかかります。

 

 

足元アップ写真を撮り忘れましたがこんな感じです。iPadには譜面が表示されています。左側にはノートPCを置き、HelixシリーズをPC上でコントロールするソフトウェアであるHX Editを立ち上げています。本番中は全てMIDI信号による音色制御ですが、リハ中などはPAさんと相談して音色を微調整したりすることも多いので、いちいちしゃがんで本体を操作するよりも、PCでササっと手を加える方が圧倒的に効率的なんです。また不測のトラブルにも備えて、すぐにその場で音色制御できるように本番中にもPCは必ず置いています。ギターはメインのグランドリオン2と、サブでメギドファイアを置いてます。

 

 

当日はこんな陣地でした。やはりギターアンプが無いと様々な現場の状況に対応できて良いですね。

 

次は6/26にZeppDiverCityで開催されたアイドルGilty×Gilty様のワンマンライブにギター&バンマスで出演した際のセッティング。

 

 

ラウドなサウンドが中心となっており、音色変化もそこまで多くなかったのでHX stompで臨みました。ボリュームペダルはKarDiaNの品。シンプル、というか殺風景な足元。エフェクトボードの底面のフェルトが剥がれて地が露出しているのがちょっと貧乏くさいですね。サイズ感が合うボードがこれしかなくて。

 

このステージからBOSSのDI-1という定番D.Iを導入しています。D.Iというのはダイレクトインジェクションの略。アンプシミュレーターで作ったバランス信号がボリュームペダルを通りアンバランス信号になり、それをPA卓に送るためにバランス信号へ変換する装置です。多くはPAさんがD.Iを貸してくれますが、そうでない現場も時々あるので自分でお手頃な定番機種を用意した次第です。各現場へ対応するため、念のため2つ買いました。チューナーは、いちいちミュートせずにチューニングができるPitchblack Portableを選びました。足元に繋いだままでずっと音がスルーアウトされつつ、常時チューニングできるチューナーって結構少ないんですよね。

 

 

ステージからの景色。この現場はワイヤードのイヤモニだったので、ミキサー(MACKIEの402VLZ4)も持参して、自分の耳の中に返すモニタリング音をそこで調整しています。

 

 

ゴシックなステージでした。写真を撮り忘れましたが、ギターはESPから提供いただきましたESP「E-II TE-7 BLK」の改造品です。2020年にアイドル悲撃のヒロイン症候群様のバックバンドの時に調達したギターです。

 

 

照明も妖艶です。

 

続きまして7/18に川崎CLUB CITTA’で開催された、アイドルTENRIN様のワンマンライブにギター&バンマスで出演した際のセッティングです。

 

 

Gilty×Gilty様の時と同じく、ラウドなサウンドオンリーだったので同じようなセッティングです。もちろん音色は楽曲に合わせて様々プリセットしました。またボード底面が貧乏くさかったので、黒いアクリル板を貼ることで多少格好がつきました。

 

音がスルーアウトされつつ、常時チューニングできるチューナーをX上で募集してみたところ、アーティストの夏目創太氏がBOSSのTU-3Sをお勧めしてくださったので導入しています。TU-2・3などは見た目が好きではなかったので候補から除外していたのですが、こいつはなんだか可愛いですね。

 

 

自分のテリトリーはこんな感じ。7弦ギターはESP「E-II TE-7 BLK」の改造品です。

 

 

「天」と書かれたかっこいいオブジェが目を引きますね。「天」と聞くと天和通りの快男児ばかりが思い浮かんでしまいます。

 

お次は8/5に渋谷O-nestで開催されたカノエラナさんのライブにギター&バンマスで出演した際のセッティング。

 

 

様々な音色を操るセットリストでしたので、LINE6のHelix LTになっています。今までのセッティングからの変更点は、入力の最初で信号を2系統に分け、片方をチューナー、片方をHelix LTに送っているという部分。そうした理由は「常時チューニングON状態」にしたかったためです。簡易的なスプリッター(分配器)を自作したものの、アナログ回路時には発生しなかった、ごく僅かなデジタルノイズの逆流が気になり、急遽One ControlのOne Control Minimal Series Stereo 1Loop Boxを購入して乗り切りました。ノイズ皆無ですごく良かったです。買えるものは買って済ませた方が良いですね。

 

 

ギターはストラトキャスターです。ほんとにこのギターお気に入り。カノエラナさんの楽曲は様々な音色が必要になるのですが、特に今回は全編ワウカッティングのような曲があり、そのワウペダルを踏み込むパターンなどを原曲のギターそっくりに全てMIDIコントロールで打ち込んで、完全オートでワウペダリングを再現したことがハイライトです。データ作るのすんごい大変でしたが、おかげで本番はペダル操作に気を回すことなくのびのびと演奏できました。

 

 

客席側から見るとこんな感じ。

 

 

会場は提灯などで装飾されて夏祭り的な楽しい一夜でした。

 

 

続きましては9/3に片柳アリーナで開催された2次元キャラクターコンテンツ「カリスマ」のライブイベントにギター&バンマスで参加させて頂いた際のセッティング。

 

 

こちらも前述のシンプル系セッティングでした。

 

 

ギターはESPの7弦ギター「E-II TE-7 BLK」の改造品。そこまでヘヴィな曲は多くないんですが、ギターの持ち変えを減らしたくて可愛い曲も7弦で対応しています。

 

 

ステージからの眺め。

 

 

キラキラした楽曲も多く、ギターを弾かずにトライアングル、スレイベル、ウィンドチャイム、シェイカーなどを演奏する箇所も結構ありました。

 

 

凄い広いホールでした。

 

 

最後尾からは人が豆粒のよう。

 

 

ステージも豪華。

 

 

そういえばESPの7弦ギター「E-II TE-7 BLK」の改造品の記事って書いてないな、と気が付きました。結構いろいろイジってるので、今度記録として書きたいな。

 

 

さて、色々デジタリックな足元で駆け抜けたサポート現場の足元ですが、12/3に開催された名古屋クラブクアトロでのSTANCE PUNKSライブの足元はこんな感じでした。チューナー1個だけです。アンプも会場の常設アンプを借りてます。2021年からサポートしているSTANCE PUNKSではいつもこんな感じです。会場にあるアンプをフルテンにしてギャーッと鳴らすだけ。

 

それにしてもHelix Floorの発売が2015年、Helix LTの発売が2017年なんですが、まだ後継機種は出ないんですかね。そろそろ無意味に新しい機材を導入してワクワクしたいんですが・・・