一般的なキーボードは、配線を印刷したゴムにキーを取り付け、キーを押した時に電気で制御しています。そのためひとつのキーが壊れてしまうと部分的な修理ができないため、キーボード本体を丸ごと交換する必要があります。秋葉原を歩けば大体300円くらいで売っているUSBキーボードがこれで、一般的なPCメーカー製のデスクトップPCに付属している普通のキーボードもこの類いのものです。
メカニカルキーボードは、キーが1つ1つ独立しており、特殊なスイッチやばねを使用しています。そのためキーが壊れても部分交換が可能となっています。また、構造上、特定のキーだけ使用するというような連続使用に強く、耐久性にも優れているため、使い勝手の良さから数年に渡って同じキーボードを使う人が多いのも特徴です。ただしその分値段が張りまして、ピンキリありますが1台1万円くらいします。しかしながらその打鍵感の気持ち良さや堅牢性から、「モノにこだわる人々」に愛されています。
私の持論ですが、マウスやトラックボール、キーボードなどの入力インターフェースにこだわらない人間は仕事があまりできない気がします。というよりも、ひとかどのクリエイターは一様に入力装置に「良いもの」を選んでいる印象が強い、と言った方が正しいでしょうか。真相は定かではありませんが、そんな気がするのです。私にとってメカニカルキーボードは「これは買って良かった、これが無いと不便でしょうがない」と言えるアイテムのひとつ。もうこれじゃないと文字が打てません。2012年にFILCO製のメカニカルキーボード(黒軸)を購入し、ずっと使っています。興味ある人は騙されたと思って秋葉原のショップなどでメカニカルキーボードを触ってみてください。一般的なゴム式と全然違いますよ。
さて、そんなメカニカルキーボードですが、通常のキーボードと同じく汚れます。多分4年前に1度クリーニングしたことがあるのですが、気が付けばとても汚いような気がしたので思い切ってクリーニングすることにしました。
やっぱり汚いですね。携帯電話やキーボードなど、常に手でべたべた触る物ってトイレの便器よりも雑菌が多いなんて言いますよね。あー汚らわしい。
まずはキーを外していきます。キーの取り外しにはこのような「キー引き抜き工具」があると便利です。
キーとキーの隙間に挿入して
このように引き抜きます。
全部のキーを引き抜きます。AやS等のよく使うキーなどは流石に印字が摩耗していますね。
矢印キーは後でどれがどこだかわからなくなります。
スペースキー、Enterキーなどの大きなキーは針金が付いていて取り外し方が特殊です。先の細いペンチでどうにか取り外しました。
キーを全て外した状態がこちら。
様々なカス、髪の毛等が積もっています。かなり気持ちが悪いです。
ホコリも盛りだくさん。
チョコレートやスナック菓子、正体不明のタレが固まったものなどなど。皆さんのキーボードもきっと最低に汚いと思いますよ。
ホウキで乱暴に掃除しましたが、細かい汚れはなかなか取れません。
古い歯ブラシや綿棒、雑巾などを使ってどうにかここまで綺麗にしました。調べてみると、こういう用途にはスライム状のクリーナーが便利だそうな。こんな商品があるんですね。
キーは水洗いします。トイレの便器よりも不潔な物体ですが、キッチンで1つ1つ食器洗剤とスポンジで洗いました。そして天日干し。
キーが乾いたら元に戻していきます。1番最初に撮影した写真を見つつ、どのキーがどこに配置されていたかを確認しながらパズル感覚作業になります。針金が付いた大きなキーは先に装着しましょう。あとから取り付けるのはかなり難しいからです。
CtrlキーやAltキーは2つありますが、なんと形状が全く同じでした。色が薄くなっている方が、よく使う左側であると判断して元に戻します。
4つあったと思った矢印キーがなんと5つありました。そういえばこのキーボードはバックスペースキーが矢印でした。度の矢印がどこにはまるのか、割と苦戦しました。
結構綺麗になったような気がします。キーがサラサラすべすべしています。
また数年後にクリーニングしようと思います。