■目次
ギター自作その3「フレット溝切り・ナット切り出し・指板接着など」
ギター自作その5「ヘッドネック・ブリッジテールピース・ナット溝切りなど」
ギター自作その8「ピックガードやノブの製作・キャビティの座繰り」
ギター自作その10「ピックガード塗装・シールディング」 ←今ここ
ボディの塗装と並行してピックガードの塗装も行いました。まずはボディと同じようにサンドペーパーで整えます。
80番、120番、240番、350番の順で仕上げました。ふちも滑らかにしてあります。
赤いピックガードにしたかったのでべんがらをたくさん混ぜた渋墨で塗ってみました。
乾いてみると単なる茶色だったので、水で朱墨をすって塗ってみる事にします。朱墨というのは、書道の時間に先生が添削するあの赤い墨ですね。
朱墨も結局は赤ではなくオレンジに近いので、ちょっと塗っただけでは色が明るくなる程度でした。
もっと濃いめに朱墨をすって、ふちにべっとり塗ってみました。
サンバースト感が出ると思ったのですが上手くいかなかったため全体に塗りました。やはりどんどんオレンジになっていくばかり。
この辺りで赤色は諦めて1度柿渋を塗ってみる事にします。
木目に沿って満遍なく塗った後、ウェスでふき取ってムラをなくします。
太陽光などにあてて屋外で乾かして3日目。
丁度この時、注文していたステンレス製の彫刻プレートが届きました。ギターにエンブレムを取り付けたいと思い、金属へのイラスト彫刻を調べてみるとオフィスたなかという業者を見つけまして、すぐに問い合わせのメールを送りました。
希望のデザインを送って、こんなものは作れないか、という相談をすると丁寧に答えて下さいまして、10日ほどで直径44mmで2mm厚のエンブレムプレートが届きました。特注のお値段3600円。
レーザー彫刻の黒色が、どうも薄いように感じたので渋墨を塗ってみます。
拭き取ってみると黒が濃くなりました。
もうちょっと黒に光沢が欲しくて柿渋も塗りましたがあまり意味はありませんでした。
蜜蝋ワックスも塗ってみましたがこちらも無意味でした。
ホールソーを使ってピックガードに45mmの穴を開けます。
ヤスリでふちを滑らかにします。本当はこの作業は塗装前に行うべきものでしたね。
ヤスリで整えた後にべんがら渋墨や柿渋を塗ります。
プレートをはめてみてもぴったりです。
中2日開けたので2度目の柿渋を塗ります。
1日日光に当てて乾燥させました。2度の乾燥でこんなにも木が反っています。木裏・木表には気を付けたのですが、それを無視して塗装した側に反ってしましました。
色味がどうも間抜けな印象ですので、ここからさらに渋墨を塗って渋くすることにしました。
なんだか渋くなりすぎた感がありますが、綺麗な赤が出ないならばこちらの方が好みです。
そして再度全体に柿渋を塗布して丸2日乾燥させました。
ワックス保護する前のこの段階でプレートをボディに取り付けようと思います。
プレート裏に接着剤を塗ります。
ピックガードをボディに仮付けして、穴の部分にプレートを取り付けました。
2度目の柿渋塗りを行い、2日ほど乾燥させたのがこちら。柿渋が発色して随分渋くなりました。ちょうど良い光沢も出て、革細工のような雰囲気が良いですね。赤を諦めて良かった。
続いてキャビティのシールディングです。グランド(GND)に導通した導電体で回路を覆うことでノイズを防止するのが目的です。エフェクターなどはそのままアルミダイキャストケースがシールドとして機能していますし、シールドケーブルなどは文字通りケーブルの外側を網目のシールドで覆うことでノイズを防いでいます。
ピックガード裏にマスキングを施して導電塗料を塗る箇所を明確にします。
導電塗料はFreedom Custom GuitarのNoise Hell(ノイズ減る)という品を持っていたのでそれを使いました。これがのちのち問題となるのですが、それは次項目でのお話。
目標の範囲全体に塗りました。1時間の間隔を開けてしっかり2度塗りしています。
マスキングテープを剥がすと綺麗に塗れています。
塗装が終わったボディのコントロールキャビティにもマスキングを施します。
マスキング範囲内を導電塗料で塗ります。
ジャック穴の中も油断なく塗ります。
マスキングを剥がしました。こちらも1時間の間隔を開けてしっかり2度塗りしています。これでキャビティ内のシールディングはバッチリ(とこの時は思っていました)。
さあ次はいよいよ全体にワックスを塗り、組込みを行ってエレキギターの完成です。
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ギター自作その3「フレット溝切り・ナット切り出し・指板接着など」
ギター自作その5「ヘッドネック・ブリッジテールピース・ナット溝切りなど」
ギター自作その8「ピックガードやノブの製作・キャビティの座繰り」